リモートで稼ぎたい、在宅で稼ぎたい、空いた時間に収入に少し上乗せしたい。そんなときにお勧めなのが、クラウドソーシング系のサービスで WordPress の案件を受注することです。
そこで、今回は WordPress を最も簡単にインストールする方法である、「レンタルサーバーの自動インストール機能」を使ってのインストールに挑戦してみましょう。
自動インストールはレンタルサーバーの機能なのでレンタルサーバーごとに少しずつやり方が異なります。本質は同じなので、いくつかのレンタルサーバーのやり方を見て、「大体どのサーバーでもここを抑えておけば、自分は自動インストール機能を使えるな」という自信につなげてもらえばと思います。
(そうはいっても、人気のレンタルサーバーの内容を記載しているので、この内容のままお仕事でも使えると思います!)
ConoHa WINGの場合
ConoHa WING は国内最速を謳う、人気のレンタルサーバーです。コストパフォーマンスに優れ、個人用のアフィリエイトサイトで特に人気があるように見えますが、中小企業のビジネスサイトにも対応しています。
また、Wordpress への対応を価値として標榜しているので、初心者でも WordPress のインストールへの動線が非常に分かりやすくなっています。
ログイン・インストールドメインの選択
1.サイト管理メニューを選択
ConoHa アカウントにログインすると通常、「サイト管理」メニューが表示されます。されていない場合は、上部メニュー(赤枠)から「VPS」が選択されていたら、「WING」を選択してから、「①サイト管理」を選択します。
すると、青いサイドバーより右側が、上図のようになります。
2.インストールドメインの選択
レンタルサーバーの中には、複数のドメイン(インターネット上の住所・表札のようなもの)を設定することができます(詳しくは別記事で解説します)。
通常、企業サイトや個人事業主のサイトでは「独自ドメイン」が利用されます。最初期状態では、レンタルサーバーについてくる共用ドメインのサブドメインが設定されている場合があります。
そのときは、3. の切り替えボタンをクリックして、インストールしたいドメイン先を選択します。
3.ドメインの選択画面
「③切り替え」ボタンをクリックすると、一番右側のパネル(領域)が上図のように変化します。
ConoHa WING のサーバーに設定されているドメインが一覧として表示されます。今回は、元々「wp.ict-worker.com」が選択されているので、一覧の上で「選択中」となっています。
逆に、一番下のドメインは、「***.conohawing.com」となっています。これがConoHa サーバーに最初から付属しているドメインです。***の部分には、通常「サーバー名」が入っていると思います。この***の部分がサブドメインですね。
仕事で稼ぐ場合には、一番下の、conohawing.comのサブドメインを取得することは通常ないと思います。案件用に取得したドメインの左側にある「切り替え」ボタン(赤枠)内をクリックして、Wordpressをインストールするドメインを設定してください。
4.Wordpress のインストール
ドメインの選択ができたら、「④+Wordpress」ボタンをクリックして、Wordpressのインストール画面を表示します。
WordPress のインストール画面
1.インストール方法
インストールは、通常、「新規インストール」になると思います。これは読んで字のごとく、新しく WordPress をインストールするときに利用します。クラウドソーシングサイトで受託する場合は、ほとんどの場合、こちらになると思います。
「かんたん移行」、「サイトコピー」は他のサーバーから ConoHa WING にサイトをまるごと移行するときに使います。お仕事の種類としては、「サーバー移転」「サイト移転」などと呼ばれます。ここでは詳しく触れませんが、 WordPress だけを移動すればいい場合は「かんたん移行」が楽で、それ以外の場合は「サイトコピー」を利用するといいでしょう。
ここでは、もちろん、「新規インストール」が選ばれていることを確認してください。
2.バージョンを選択する
2022年3月現在では、「4.9.19」、「5.9.1(最新版は5.9.2)」を選択することができます。
通常は、新しい方を選択することを推奨します。なぜなら新しい機能やサイト表示のスピードなどの WordPress のソフトとしての機能は新しい方が総合的に優れていることが多いためです。また、 Windows OS のようにアップデートのサポート期間がより長く残っていることが期待されるからです。
では、旧バージョンをどういった場合に選択するか、いくつか例を見てみます。
- 使用したい古いプラグインが最新の WordPress に対応していない
- 最新バージョンが新しく、セキュリティに不安がある
- インストール先のサーバーが古く、最新の WordPress が動作しない
このうち、3番は WordPress を ConoHa WING にインストールする場合はほぼ発生しません。しかし、テストサーバーとして ConoHa WING を使い、本番環境に作成した内容を移すといった業務の場合に発生する可能性があります。
とはいえ、いずれも判断に知見が必要なことが多いので通常は最新版を選択して、セキュリティ維持のためにアップデートを適用するようにしてください。
3.URLのWWWのありなし
これは、ict-worker.comの場合、
- www.ict-worker.com
- ict-worker.com
のいずれをメインの URL にするかを決めます。どちらがいい・悪いといった違いはありませんので、クライアントの意向に合わせるといいでしょう。
ただし、wp.ict-worker.com のようにサブドメインを利用している場合は、 www.wp.ict-worker.com のように長くなってしまうので、wwwなしにするといいでしょう。
4.URL の / 以降(フォルダ・ディレクトリ)
こちらは、サイト・ドメインのトップページにインストールせずに、サイトの一部として WordPress をインストールしたい場合に使用します。
当サイトの場合は、wp.ict-worker.comですので、ここは空欄としています。例えば、 ict-worker.com/wp/ という URLでアクセスしたい場合は、④の部分にwpと入力することになります。
この項目は、既存のサイトの一部に WordPress を導入する場合に利用されることがほとんどです。そのため、クラウドソーシング経由で新規に受注する案件の場合、あまり利用されません。ただ、全く使われないとも言い切れないので、覚えておきましょう。
5.サイト名
サイトの名前・タイトルになります。基本的には、クライアントから指定されるでしょう。当サイトの場合は、「稼ぐWordpress」となります。ここは、Wordpress インストール後も管理画面から簡単に切り替えられますので、特別指定がなければ仮のもの(クライアントの企業名など)を入力するといいでしょう。
6.メールアドレス
最初に作成される、管理ユーザーのメールアドレスになります。パスワードのリセットや管理上必要な情報が送信されるメールアドレスです。そのため、クライアントワークでもあなたが受信できるメールアドレスを設定しましょう。サイト名と同様に後から変更できますので、問題ありません。
また、納品時には、以下のユーザー名・パスワードの関係で、あなたが作業するユーザーと、クライアント企業が主に利用するユーザーを切り替える場合もあります。
7.ユーザー名
WordPress にログインするときのユーザー名です。セキュリティの関係上、よく使用される「admin」「root」といった名前は避けるようにしましょう。
8.パスワード
上記ユーザー名とセットで使用するパスワードです。セキュリティの最重要項目のひとつですね。もちろん、納品する際には変更することが望ましいです(できれば、あなたがログインできないように、クライアントに変えてもらうのが一番ですね)。
楽介個人では、英数字・大文字小文字・記号を全て含むパスワード。文字数は、12文字以上、できれば16文字以上を推奨しています。もちろん、覚えるのが難しいので、パスワードマネージャーの使用を推奨します。
9.データベース名・データベースのユーザー名
自動で入力されている、ランダムな文字列で問題ありません。
ここは基礎編なので詳しくは説明しませんが、Wordpress で作成したコンテンツの保存先の情報となります。通常は利用しないので、自動のままで構いません。
10.データベースのパスワード
こちらは自動で入力されないので、「8.パスワード」と同じような基準で作成するといいでしょう。
ただ、一般的にはユーザーは利用しません。また気軽に変更することができません。サイトの移転などの際に必要になる場合があります。保存する場合には、パスワードマネージャーなどで流出しないように厳重に保存してください。
11.コントロールパネル、自動キャッシュクリアプラグイン
通常はインストールのチェックを入れてください。確実に、別のサーバーに移転すると分かっている場合は、チェックを外しても構いません。
WordPress の管理画面と、ConoHa WING の管理画面・サーバー機能を連携するためのプラグインが導入されます。そのため、 ConoHa WING以外のサーバーに移転する場合は当然、機能しません。
「保存」ボタンでインストール開始
最後に、右下にある「保存」ボタンをクリックすると、インストールが開始されます。少し時間がかかりますので、インストールが完了するまで待ちましょう。
インストールが完了したら、
設定したURL(www.のあり・なし、選択したドメイン、フォルダ・ディレクトリの設定)+ /wp-login.php
にアクセスすると、ログイン画面が表示されます。「7.ユーザー名」「8.パスワード」を利用してログインしてください。
XServerの場合
xserver も高速と安定した運用品質で、個人ブロガーのみならず、中小企業などの Web サイトに広く用いられている信頼性の高いサーバーです。
今ほど、Wordpress一強ではない時代から存在していることもあり、ConoHa WINGほど WordPress への動線は強くなく、管理メニューで一覧表示される項目数が多く、圧倒されてしまうかもしれません。しかし、もちろん、自動インストールが可能で、メニューの項目の多さになれてしまえば、難易度は変わりません。
インストールドメインの選択・コントロールパネルの場所
エックスサーバーでWordpressのインストールを行うのは、「コントロールパネル」となります。その他に、契約管理・サーバー費用の支払いを行う、「Xserverアカウント」や、サーバーにあるファイルを管理する「ファイルマネージャー」などがありますが、間違えないようにしましょう。
また、上図のWordpressに関連したメニューは、ログイン画面の下の方にあります。ノートパソコンなどでは、1画面に収まらないことも多いので、気をつけてください。
- ログイン直後は、「設定対象ドメイン未設定」となっています。ここから、Wordpressをインストールしたいドメインを選択します。
- ①で設定したいドメインを選んだら、「設定する」ボタンを押さないと設定ドメインは切り替わりません(今風だと、選んだだけで切り替わるUIが多いですが、xserverのコントロールパネルは老舗なので、古くからの形のままです)。
- 「Wordpress簡単インストール」をクリックすると、選択したドメインにインストールとなります。
ここでは、先にインストールするドメインを設定することをオススメしますが、「設定対象ドメイン未設定」のまま「Wordpress簡単インストール」をクリックしても、下図のようにドメインの一覧と選択画面が表示されます。
インストールしたいドメインの右枠にある「選択する」リンクをクリックすれば、以後の作業は共通となります。
また、「アカウント名.xsrv.jp」はサーバー契約時に標準でついてくるURLとなります。クライアントワークの案件では、独自ドメインを使うことが通常ですので、これを使うことは稀です。
インストール画面
インストール画面を開くと上記のような画面になります(左サイドメニューは省略しています)。
最初は何もインストールされていないはずなので、上記のように「インストール済みのWordPress一覧」には何も表示されません。
②の、「WordPressインストール」タブをクリックして、新規インストール画面を表示します。
WordPressに必要な情報を入力して、インストールしていきます。ConoHa WINGと比較して少し入力内容がシンプルです。
- サイトのドメインを選択します。インストール先のドメインは選択済みですが、www.の有無や、その他のサブドメイン(例えば、当サイトでいえば、wp.の有無)をここで選択します。指定のサブドメインにインストールしたい場合には、サブドメインを先に追加している必要があります。
- ドメイン直下(たとえば、wp.ict-worker.com)にインストールするのではなく、サブフォルダにインストールしたい場合(ict-worker.com/wp/など)にここにフォルダ・ディレクトリ名を入れます。新規インストール案件ではあまり利用されませんが、覚えておきましょう。サブドメインと違って、他の画面での設定は不要です。
- ブログの名前です。案件の場合、クライアントから指示があると思います。なければ、仮の名前(顧客の会社名やテストなど)を入れましょう。Wordpressの管理画面から変更が可能です。
- WordPressのログインする、管理ユーザーの名前です。セキュリティ上、念のためにadminやrootなど、一般的なものは避けるようにしましょう。後から変更はできません
- 管理ユーザーのログインパスワードです。当サイトでは、大文字小文字、数字、記号混じりの12文字以上、できれば16文字以上のパスワードを推奨しています。後から変更可能です。できれば、納品後にあなたもログインできないようにクライアントに変更してもらいましょう。
- 管理ユーザーのメールアドレスです。パスワードのリセットや、重要なセキュリティ情報が届きますので、最初はあなたが受信できるメールアドレスにしてください。後から変更も可能です。
- キャッシュの自動削除は、onにしておきましょう。cronなどの意味は、今は考えていなくて大丈夫です。
- 自動作成で構いません。データベースは、Wordpressで作成したコンテンツを保存しておく特別な場所です。
- 全ての設定が終わったら、「確認画面に進む」ボタンをクリックして、問題がなければインストールしましょう。
インストールが完了したら、「あなたが設定したURL/wp-login.php」からWordpressにログインできます。
おわりに
お疲れ様でした。Wordpressで稼ぐ基本の基本、インストール方法についてご説明しました。
この方法だと、サーバーを契約して1時間もすればWordpressサイトができあがります。さすがにこれだけで案件の獲得は難しいですが、ここをクリアしないと先へ進めません(今でもたまに、とにかくサーバーの契約とWordpressのインストールだけしてほしい、という依頼もあるようですが……)。
また、楽介個人が様々なIT / クラウドツールの導入の支援・指導を行ってきた中で感じることとしては、最初に感じる「難しそう」という壁がかなり高いようです。一方で、この管理画面からのインストールをクリア出来ると、「思ったより簡単だな」と感じられて、この後のステップにも進みやすいようです。
記事が長くて難しそう! と感じても、諦めずに挑戦してみてください。